CASE 05

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バイオクリアー ブラックトライアングルキットを用いたコンポジットレジン修復の実際

DRC.Hamamatsu 田代歯科医院 田代 浩史 先生

昨今の直接法コンポジットレジン修復では、安定した接着強度を獲得したボンディングシステムと、美しい色調と研磨性とを獲得したコンポジットレジンを活用して、様々な症例に幅広く対応可能な術式が確立しつつある。しかしながら既存の修復補助器材では対応が困難な症例も存在し、新たな器材の登場によりコンポジットレジン修復の適応症を広げる可能性を感じる。

今回は、前歯部の小規模な離開歯列に対してバイオクリアー ブラックトライアングルキットを用いて小規模な間隙を閉鎖したコンポジットレジン修復の臨床術式詳細について報告する。

バイオクリアー ブラックトライアングルキットを用いたコンポジットレジン修復

患者の主訴は上顎中切歯間の小規模間隙による審美障害。流動性の高いフロアブルコンポジットレジンを狭小空間に充填して空隙閉鎖を行う計画とした。上顎中切歯の歯冠長は12mm程度あり、歯頚部から接触点を経由して切縁隅角部までを一括の充填操作で構築出来るシンプルな充填術式が望ましい。
「 バイオクリアー ブラックトライアングルキット 」には立体的な歯頚部豊隆が4段階で付与されたクリアマトリックスの選択肢が揃い、高さも17.48mmと歯冠長の長い上顎中切歯の隣接面部にも十分に対応が可能である。

図1 術前。コンポジットレジン修復による上顎中切歯間の空隙閉鎖を計画。

図2 歯肉排除。

図3 ラバーダム( Nic Tone ラバーダム ラテックスシート:ミディアム・ブラック )を装着して 、アイソテープで隣在歯を保護し、右上1の接着操作に移行。

図4 バイオクリアー ブラックトライアングルキット( 上顎前歯ピンク S )設置後、フロアブルレジン充填。

図5 右上1への形態修正・研磨操作。

図6 左上1への接着操作。

図7 バイオクリアー ブラックトライアングルキット( 上顎前歯 ピンク S )設置後、アイボリーセパレーターにて歯間離開。

図8 左上1へのフロアブルレジン充填。

図9 左上1への充填操作を完了。

図10 術後。

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